R.3.1 無線工学B(1回目) B-1
物体による散乱に関する問題です。 この形式の問題は答えとなる選択肢が2個づつある場合がほとんどです。ア
候補となるのは1.磁化と6.分極です。 誘電体に電界がかかると分極するので答えは6.分極です。イ
散乱断面積の定義式なので覚えている人も多いでしょう。 答えは2.\(p_s/p_i\)です。 散乱断面積は散乱しやすさ、散乱確率に相当する量なので、散乱電力/入射電力と考えればしっくり来るのではないでしょうか。ウ
答えは3です。 \(4\pi d^2\)は球の表面積であることからも予想できます。 等方散乱体でなければ\(4\pi d^2\)という係数はつかないでしょう。エ
言葉の定義の問題です。 答えは9.後方です。 前方散乱は入射方向と逆向きの散乱です。オ
導体球の半径が波長より十分大きいときは導体球で電波は遮蔽されるので後方散乱断面積は球の断面積と等しい\(\pi r^2\)となり、答えは5です。R.3.1 無線工学B(1回目) B-2
ア
電界が副導波管に入る必要があるのでH面を重ね合わせます。正しいので答えは1です。イ
磁界結合と電界結合が逆です。答えは2です。ウ
電界結合した電波は交差角に依存しませんが、磁界結合した電波は\(\cos \theta\)に比例して変わるので適当に交差角を選ぶことで一方向に伝搬するようにできます。エ
記述のとおりです。オ
記述のとおりです。R.3.1 無線工学B(1回目) B-3
ア
TE10モードなのでz軸と平行な電界が伝搬します。 電界と平行に電流が流れるのでz軸に平行な電流が流れます。イ
電界は1波長でもとに戻るので半波長ごとに符号が反転します。そのため答えは7の1/2です。ウ
内部の電界による電流がスロットで断ち切られるため、スロットと垂直方向に電界ができます。 そのため答えは8の電界です。 スロットの間にコンデンサのように電界ができるイメージです。エ
実際に分解するとz成分だけはスロットごとに逆方向になります。そのため答えは4です。オ
y成分だけが残るので水平偏波です。そのため答えは5ですR.3.1 無線工学B(1回目) B-4
ア
酸素分子での吸収はおよそ60GHzなので答えは6の60GHzです。イ
一般に周波数が高くなるほど吸収が大きくなるので答えは2です。ウ
雨滴によって散乱されて減衰します。10GHz以上では直進性が高いのでほとんど回折しません。エ
空気抵抗によって雨滴が扁平になることによっておきます。そのため答えは9です。 もし雨滴が球状なら偏波方向によって変わらないでしょう。オ
雨滴によって散乱されて干渉が起きます。 そのため答えは10です。R.3.1 無線工学B(1回目) B-5
ア
図1でピタゴラスの定理を使えば6が導けます。イ
\(\Delta \theta =\frac{2\pi}{\lambda}=\frac{\pi D^2}{4\lambda L}\)となり答えは7です。ウ
方向が同じなら単に足せばいいので\(2E_0\)で答えは8です。エ
\(\vec{E}_0’\)を\(\vec{E}_0\)と垂直な成分に分解して\(\vec{E}’\)の大きさを求めると\(\sqrt{2}E_0\sqrt{1+\cos\delta \theta}\)となります。 答えは4です。オ
\(\delta \theta =\pi/8\)を代入してLについて解くと\(L=\frac{2D^2}{\lambda}\)となります。 答えは5です。まとめ
今回は令和3年1月1回目の1陸技の無線工学BのB-1~5を解いてみました。 受かった人も来年頑張る人も気になっている問題もあったのではないでしょうか。 飽きるまで解いて記事にしていきたいと思います。 勉強法 第一級陸上無線技術士の勉強法とおすすめ参考書参考文献
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電磁気学をちゃんと学びたい人向け
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