Loading [MathJax]/jax/output/CommonHTML/jax.js

本ページはプロモーションが含まれています

【過去問解説】令和3年12月の1アマ試験問題を解いてみた(R3.12 無線工学 A-6~A-10)

令和3年7月の1陸技の試験2回目の無線工学AのA-6~10の問題について解説します。
スポンサーリンク

R.3.12 無線工学 A-6

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級アマチュア無線技士 R3年12月 無線工学A-6

Pチャネル接合形電界効果トランジスタに関する問題です。

A

電界効果トランジスタではドレインとソースは構造的に等価です。 ドレイン電流は図の方向に電流を流すのが一般的なのでソースがドレインより高い電圧をかけます。 そのため、Aには「Dに負(-)、Sに正(+)」が入ります。

B

Pチャネル接合形FETではn型半導体のゲートの電圧でP型半導体のソース、ドレイン間のPN接合の空乏層を制御します。 ドレイン電流IDの変化とゲート-ソース間電圧の変化の比が相互コンダクタンスです。 そのため、Bはgm=ΔID/ΔVGSです。

C

VGS=0[V]の時はドレイン-ソース間はただの半導体なのでID流れます。 以上から答えは3です。

R.3.12 無線工学 A-7

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級アマチュア無線技士 R3年12月 無線工学A-7

各種ダイオードの特徴に関する問題です。 誤っている選択肢は3です。 どれもしれっと正しそうな内容となっているので気をつけて選びましょう。 3は可変容量ダイオードに関する説明文です。 可変容量ダイオードはPN接合に加える電圧によって空乏層を変化させることで2つの端子間がコンデンサのように働きます。 この時、空乏層は接合容量ではなく絶縁体(誘電体)として働きます。 そのため、答えは3です。

R.3.12 無線工学 A-8

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級アマチュア無線技士 R3年12月 無線工学A-8

オペアンプを使った反転電圧増幅回路に関する問題です。 理想オペアンプの反転増幅回路の電圧利得はR1R2の比R2/R1になります。 電圧利得が34dBなので 20logR2R1=34logR2R1=1.7(=2.00.3)logR2R1=log1002 です。 R1R2の比はR1:R2=1:50なので、これに当てはまる選択肢は1となります。 そのため、答えは1です。 ここでは真面目に計算しておきましょう。 入力電圧をVIN、出力電圧をVOUT、オペアンプの2つの入力端子電圧をV+,V、オペアンプの利得をAとすると次のようになります。 オペアンプの2つの入力端子はバーチャルショートで等電位になるので V=VIN+R1R1+R2(VOUTVIN)V+=0 と表せます。 オペアンプの出力はVOUT=A(V+V)なので、 VOUT=R2/R11+R1+R2AR1R2R1VIN となります。

R.3.12 無線工学 A-9

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級アマチュア無線技士 R3年12月 無線工学A-9

微分回路に関する問題です。

A

AとBはどちらかが分かればこの2つの空欄が決まります この回路は微分回路です。 Lを通してグランドにつながっているので、この回路はハイパスフィルタのような動作をします。 電圧の変化が少ないほど出力電圧が大きくなります。

B

パルス電圧を入力すると電圧が一定の部分が0になります。 これは微分回路の特徴です。 波形は(c)になります。

C

微分回路をコンデンサで作ると(d)になります。 以上から答えは1です。

R.3.12 無線工学 A-10

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級アマチュア無線技士 R3年12月 無線工学A-10

論理回路とブール代数に関する問題です。 それぞれの選択肢について計算してみましょう。 1と2は図のままです。

1

X=A+(BC) となるので正しい選択肢です。

2

X=A(B+C) となるので正しい選択肢です。

3

X=AB+(A+C)=A(B+1)+C=A+C となるので、この選択肢が誤りです。

4

X=AB+BC=B(A+C) となるので正しい選択肢です。 以上から答えは3です。

まとめ

最近、難化傾向と言われる1アマの問題を解いてみました。 1陸技と比べると基本的な問題が出ますが、たしかに私が受けた10年前より難しくなっている気もします。 そろそろアマチュア無線家としても復活していきたいところです。 勉強法 第一級陸上無線技術士の勉強法とおすすめ参考書

参考文献

電磁気学をちゃんと学びたい人向け 上の難易度が高い人

コメント

タイトルとURLをコピーしました