第一級陸上無線技術士を受けようと思ったけど何からどうやって勉強すればいいのか分からない。そんな人も多いのではないでしょうか?
第一級陸上無線技術士に限らず別の無線従事者や技術系の資格を取りたいと思う目的もいろいろだと思います。
無線工学や法規について学んでこれからの仕事に活かしたい人、会社に言われていやいや受ける人etc…
いずれにしても最初は何をやっていいのか分からない、どうやって勉強すればいいのか分からないという人も多いのではないかと思います。
本記事ではそれぞれの目的に合わせて勉強法とそれにあった参考書を紹介します。
目的別第一級陸上無線技術士の勉強法
とりあえず資格が欲しい人の勉強法
第一級陸上無線技術士は無線従事者資格の中では無線工学の難易度が最も高い資格です。
とはいえ、出題傾向は大体似通っており、5年~10年分過去問を解きまくるだけでもそれなりの合格率は出せると思います。
合格するだけであれば過去問の問題集を買って完璧になるまで繰り返し解きまくる方法をお勧めします。
過去問自体はインターネットから無料でダウンロードすることもできるのでそれを使ってもよいと思います。
ここで過去問の問題集をお勧めするのはそれぞれの問題に解答・解説がついているからです。これらの本からは効率的に試験問題を解くノウハウを覚えることができます。
もし、暗記の難易度が高いと感じたり、わからないところがあれば、後述する参考書から勉強するのがよいと思います。
過去問の問題集には下記の参考書があります。
資格を取ってその知識を今後の仕事や人生に役立てたい人の勉強法
こちらを目的にしている人はただ暗記すればいいというわけではありません。頑張って覚えたけど試験の翌日には忘れましたでは、使える知識にならないからです。
私もこの方法に則って勉強しました。
この勉強法は大きく2つのステップに分かれます。
- 試験範囲の内容を理解する
- 過去問を解いて試験への対策をする
試験範囲の内容を理解する
仰々しく書いていますがやることは簡単で、参考書を熟読することです。
技術系の試験全般に言えることですが、この手の試験の参考書は広く浅く関連トピックを扱っているので資格試験の後でも仕事や勉強に詰まった時に辞書のように使えて何かと便利なので1冊買っておくことをお勧めします。
まずは、参考書に一通り目を通します。練習問題が解けなくてもいいのでとりあえず試験範囲のすべてに目を通すことを最初にやってみてください。
練習問題は自分がその内容を理解していて復習が必要かどうかの判断材料として使えます。
具体的には下記の手順で勉強を進めます。
- 参考書を読み進めながら1回目を解く。
- 解いた後、答え合わせと解説を読む。
- 状況に合わせて4~6のしるしをつける。
- 何も見ず答えがあっていて、解説も自分の理解の通りなら×(もう一度解く必要はない)
- 自力で解いたとき答えが間違っていて解説が理解できたなら△(次は自力で解けそう)
- 自力で解けなかったり、解説が理解できなかったりしたら〇(もう一度勉強し直す必要がある自分の弱点)
- 再度必要な部分を復習して練習問題を解き直す。
- すべての練習問題に×がついたら過去問の対策に入る。
おすすめの参考書を下記に挙げておきます。
最近の新しい参考書。私はこれを使ったわけではないが私が使っていたものをあまり書店で見ないのでこちらの方が入手性はいいと思います。
少なくとも法規については年々変わるので、最新のものを買っておいた方がいいとおもいます。2,3年前に買った参考書だと電波法が変わっている可能性があります。(私は過去問を解いているとき覚えていた数字と答えが違うなと思ったら、電波法の方が変わっていたという経験があります。本番じゃなかったので良かったですが、本番の試験でそれが起きたら大変です…)
過去問を解く
上の手順ができたなら解説付きの過去問問題集は必要ありません。なぜなら自分で作ることができるからです。
3~5年分くらい解いておけば問題と思います。過去問への取り組み方は以下の通りにすると良いでしょう。
- 試験科目単位で試験時間をタイマーで測って問題を解く。試験時間の8割くらいの時間で解けるように訓練すると見直しの時間的余裕も取れてなおよでしょう。
- 答え合わせをする。
- 見直しをする。
- 間違っていた問題についてはどこを間違えたのか、なぜこの答えになるのか自分なりの解説を作る。
- 3~5年分についても同様に解く
- 時間があれば参考書の練習問題と同様に完璧になるまで反復する。
上記は3~6か月程度の期間で行うのがよいと思いますが、自分の前提知識と相談して計画を立てて勉強していってください。
過去問をダウンロードできるサイト
過去問は下記からダウンロードできます。
公式
電波受験界
第一級陸上無線技術士 過去の試験問題と解答(平成29年7月期~) – 電波受験界
kema’s Homepage
過去問演習に役立つサイト
現在はアプリで過去問演習ができるサイトがあります。
苦手な分野の問題などに絞って効率的に過去問演習ができます。
私が受験した当時にこれらのサイトがあれば利用していたと思います。
ムセンボーヤ!!
類似問題や分野ごとなど対策したい内容に合わせて過去問演習ができます。
一陸特の対策もできます。
使い方はこちらをご覧ください。
DIGIRADIO
一陸技や陸特の過去問演習ができます。
このサイト内でも過去問解説を行っておりますので勉強にお役立てください。
無線工学A
無線工学B
過去問が難しかったら…
また、難易度が高い場合の戦略も記載しておきます。
- 3年間は科目合格が効くので1回での合格を目指さず、1,2科目に注力して複数回の試験で合格を目指す。
- 陸上特殊無線技士やアマチュア無線技士など下位の資格を取得して前提知識を身に着ける。
陸上特殊無線技士については扱っているスクールもありますので、基礎的なところが全く分からないときはこのようなスクールを利用するのもありでしょう。
たとえば、アガルートアカデミーなどが扱っています。
難関資格試験の通信講座ならアガルートアカデミー
私が合格したときの実例
私は後者の勉強法を実施して2015年1月の試験に合格しました。試験の申し込みより少し前くらいから勉強はしていましたが本格的に勉強を始めたのは申し込みをした2014年の11月ごろからです。
試験までの期間から逆算して1日当たり勉強する項目数のノルマを決めて2か月程度で参考書を完璧にしました。残りの1か月は過去問をやりこみました。
最近あまり書店で見ませんが、私が使っていた参考書のリンクも参考に載せておきます。
一部は筆者は同じなので、どちらを選んでもいいと思います。個人的にはこっちの説明のほうが好きです。
まとめ
第一級陸上無線技術士を取得したい理由も勉強のやり方も十人十色です。一例として私が合格したときの方法、やろうと思えば暗記で乗り切ることもできることを紹介しました。
どれも目的地は第一級陸上無線技術者の取得であり、出口戦略が異なるだけです。
どのように勉強するかは読者の皆様が選ぶことですが、自分のスキルアップの一助にしていただければ幸いです。
現在私は知識の棚卸もかねて第一級陸上無線技術士の参考書を深掘りして理解を深められるような解説記事を少しずつ書いています。興味があればご一読いただければうれしいです。
いくら勉強しても本番で失敗しては意味がありません。
下記の記事で試験本番で使える小手先テクニック集をつくりました。よかったら使ってみてください。
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