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【過去問解説】令和5年7月の1陸技試験問題を解いてみた(R5.7 2回目 無線工学A A-11~A-15)

1陸技

令和5年7月の1陸技の試験2回目の無線工学AのA-11~15の問題について解説します。

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R.5.7 無線工学A(2回目) A-11

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年7月2回目 無線工学A A-11

準天頂衛星システム(QZSS)による測位サービスに関して誤った選択肢を問題です。 日本では「みちびき」が有名です。

みちびきについては内閣府のサイトに詳しい情報があります。

みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府
みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)の公式サイト:GPSと一体運用可能な準天頂衛星「みちびき」を利用し、位置情報を高精度に測位します。サービス内容、技術情報、衛星測位関連ニュース、みちびき対応製品などをご紹介しています。

新傾向の問題なので詳しく見ていきましょう。

1

この記述は正しい記述です。

みちびきの軌道は南北非対称の8の字の軌道を取ります。 この軌道に複数の衛星を配置します。

下記のサイトが参考になります。

みちびきの軌道

2

電離圏遅延についてはL1C/Aなどを使って測位誤差を改善できます。

みちびきについては下記サイトが参考になります。

衛星測位サービス

3

この選択肢が誤りです。

L6信号を使用していることは正しいですが、後半の基準局との誤差を補正するが誤りです。

みちびきは国が整備する電子基準点のデータを利用し、補正情報を衛星側で計算し配信します。

下記のサイトが参考になります。

センチメータ級測位補強サービス

4

日本では2020年4月からSBAS信号を静止軌道衛星から配信しています。

5

みちびきではサブメータ級測位のためL1S信号を配信しています。

みちびきで配信されている送信信号は下記サイトにまとめられています。 今後同様のQZSSに関する問題が出題される場合、信号の種類を誤りとして入れてくる可能性は十分ありますのでざっくりとでも覚えておくとよいでしょう。

送信信号一覧

以上から答えは3です。

R.5.7 無線工学A(2回目) A-12

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年7月2回目 無線工学A A-12

レーダー方程式を使ってパルスレーダーの最大探知距離を計算する問題です。

値を変えた同じ問題が令和3年7月1回目A-12や令和4年7月2回目A-12で出題されています。

下記の記事をご参照ください。

令和3年7月1回目A-12

【過去問解説】令和3年7月の1陸技試験問題を解いてみた(R3.7 1回目 無線工学A A-11~A-15)
1陸技令和3年7月の無線工学Aの問題を解いてみました。今回は第1回A-11~15を解きました。

令和4年7月2回目A-12

【過去問解説】令和4年7月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.7 2回目 無線工学A A-11~A-15)
1陸技令和4年7月の無線工A(2回目)の問題を解いてみました。今回はA-11~15です。

また類似問題が令和4年1月1回目A-12で出題されています。

【過去問解説】令和4年1月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.1 無線工学A A-11~A-15)
1陸技令和4年1月の無線工学A(1回目)の問題を解いてみました。今回はA-11~15です。

令和4年7月2回目A-12に記載した式で計算すると \[ R=\sqrt[4]{\frac{PG\sigma A_e}{(4\pi)^2S}} \\ =\sqrt[4]{\frac{P\sigma A_e}{(4\pi)^2S}\frac{4\pi A_e}{\lambda^2}} \\ =\sqrt[4]{\frac{P\sigma A^2_e}{4\pi S\lambda^2}} \\ =\sqrt[4]{2^4 \times 10^{12}} \\ =20\rm{[km]} \]

以上から答えは3です。

R.5.7 無線工学A(2回目) A-13

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年7月2回目 無線工学A A-13

静止衛星を用いた通信システムの多元接続方式に関する問題です。

この問題はほぼ同じ問題が令和4年1月1回目B-1で出題されています。 この問題のA,B,Cは令和4年1月1回目B-1のア、イ、ウとそれぞれ一致します。

下記の記事をご参照ください。

【過去問解説】令和4年1月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.1 無線工学A1回目 B-1~B-5)
1陸技令和4年1月の無線工学A(1回目)の問題を解いてみました。今回はA-11~15です。

空欄は

  • A:送信タイミング
  • B:ガードタイム
  • C:同じ

が入ります。

以上から答えは2です。

R.5.7 無線工学A(2回目) A-14

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年7月2回目 無線工学A A-14

デジタル信号処理等で使用する移動平均フィルタに関する問題です。

この問題は値を変えた問題が令和4年7月2回目A-16で出題されています。 インパルス応答の式が違うので答えも変わってきます。

下記の記事もご参照ください。

【過去問解説】令和4年7月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.7 2回目 無線工学A A-16~A-20)
1陸技令和4年7月の無線工A(2回目)の問題を解いてみました。今回はA-16~20です。

A,B

③式を使って計算していきましょう

\[ H(e^{j\omega})=1+2e^{-j\omega}+e^{j\omega} \\ =e^{-j\omega}(e^{j\omega}+e^{-j\omega}+2) \\ =e^{-j\omega}(2+2\cos \omega) \]

絶対値を取ると \[ |H(e^{\omega})|=|2+2\cos \omega| \] となります。 また、位相はe^{-j\omega}の肩の値になるので \[ \theta (\omega)=-\omega \] となります。

そのため、Aには「$|2+2\cos \omega|$」、Bには「$-\omega$」が入ります。

C

問題文の定義から \[ \tau(\omega)=1 \] となるため、周波数に依存しません

そのため、Cには「に依存しない値」が入ります。

以上から答えは5です。

R.5.7 無線工学A(2回目) A-15

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年7月2回目 無線工学A A-15

標本化時の誤差に関する問題です。

この問題は全く同じ問題が令和4年1月2回目A-16で出題されています。

下記の記事をご参照ください。

【過去問解説】令和4年1月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.1 2回目 無線工学A A-16~A-20)
1陸技令和4年1月の無線工学A(2回目)の問題を解いてみました。今回はA-16~20です。

空欄は

  • A:折り返し雑音
  • B:低い
  • C:高域の周波数成分

答えは5です。

まとめ

今回は令和5年7月の無線工学A(1回目)の試験A-11~A-15の問題について解説しました。

QZSSのような新傾向の知識問題が出題されていました。 この問題については知っていないと解くのが難しいので、知らなければ飛ばして次の問題を確実にとるという選択も限られた時間で合格するためには必要です。

勉強法 第一級陸上無線技術士の勉強法とおすすめ参考書

参考文献

電磁気学をちゃんと学びたい人向け

上の難易度が高い人

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