令和5年1月の1陸技の試験2回目の無線工学AのA-1~5の問題について解説します。
R.5.1 無線工学A(2回目) A-6
包絡線検波の斜めクリッピングひずみ(ダイアゴナルクリッピングひずみ)に関する問題です。
この問題は令和3年7月2回目A-4で全く同じ問題が出題されています。
解説については下記の記事をご参照ください。 選択肢の表記の仕方が微妙に異なるので注意してください。
答えは3です。
R.5.1 無線工学A(2回目) A-7
相互変調に関する問題です。
出題形式が違いますが問題文が全く同じ問題が令和3年7月1回目B-4で出題されています。
解説に関しては下記の記事をご参照ください。
答え
- A:2 (ア)
- B:$F_2$ (ウ)
- C:$3L$ (オ)
で、5です。 ()内は令和3年7月1回目B-4での空欄を表しています。
R.5.1 無線工学A(2回目) A-8
BPSKの遅延検波に関する問題です。
この問題は令和4年7月2回目A-6で類題が出題されています。
下記の記事も参考にしてください。
誤った選択肢は4です。
ドプラシフトによる影響は時々刻々と変化するため、処理が速い方が有利です。
同期検波では基準搬送波を作るための時間がかかりますが、遅延検波では前後の信号を比較するだけなので、遅延検波の方がドプラシフトに対して有利といえます。
以上から答えは4です。
R.5.1 無線工学A(2回目) A-9
PWM制御のDC-DCコンバータに関する問題です。
この問題は令和4年1月1回目A-10で類題が出題されています。
こちらの記事も参考にしてください。
A
回路図上でFETを制御する部品はV-PW変換器です。
誤差電圧増幅器の出力によりパルス発生器で発生したパルスのパルス幅を変換して回路を制御します。
そのため、Aには「V-PW変換器」が入ります。
B
FETがONの時は電流がFETを流れるので、コイルに流れた電流のエネルギーが蓄積されることになります。
そのため、Bには「コイル」が入ります。
C
FETがOFFの時は直流入力に加えてコイルの起電力が負荷にかかります。
そのため、直流入力より高い電圧を負荷にかけることができます。
Cには「できる」が入ります。
以上から答えは1です。
R.5.1 無線工学A(2回目) A-10
通信衛星、特に静止衛星の食に関する問題です。
同様の問題が令和3年7月2回目A-10で出題されています。 (1)の文章は全く同じで(2)の文章が異なります。
下記の記事をご参照ください。
A
食が発生するのは春分および秋分付近です。
そのため、Aには「春分および秋分」が入ります。
B
食が発生するのは1日に最長70分程度です。
そのため、Bには「70分」が入ります。
C
アンテナの利得が高いほど太陽雑音も多く受信するので、影響は大きくなり、ビーム幅が狭くなるので発生時間は短くなります。
アンテナ径が大きいということは利得が高いことを意味するので、アンテナ径が大きいほど太陽雑音干渉は短くなります。
そのため、Cには「短く」が入ります。
以上から答えは1です。
まとめ
今回は令和5年1月の無線工学A(2回目)の試験A-6~A-10の問題について解説しました。 過去問と一部が異なるような問題が多く出題されていました。 丸暗記はせず、中身を理解しながら過去問を解くようにして対策しましょう。
参考文献
電磁気学をちゃんと学びたい人向け
上の難易度が高い人
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