コロナ禍の中、中止になる試験も多かったですが、最近は再開されつつありなにか受ける人も多いのではないでしょうか?
第一級陸上無線技術士を始めとして、計算問題が出る試験も多くこれらの問題に苦戦している人も多いと思います
1陸技や電気通信主任技術者などいろいろな資格をとってきた私が実際に使っている小手先テクニックを紹介します。
では、一つずつ紹介していきましょう。
単位を合わせる
選択肢となっている計算結果の単位と、聞かれている物理量の単位とがあっているか調べて選択肢を減らすテクニックです。
物理量が文字で与えられていて計算結果を文字式で答えさせるタイプの問題で使うことができます。
4択や5択の問題の場合、このテクニックを使えば2個か3個まで選択肢を減らすことができるそれなりに強力なテクニックです。
やり方としては計算したい物理量の単位を求めて各選択肢について検討していくというものです。
それぞれの物理量を掛けたり割ったりした結果が求めたい単位になります。同じ単位の者同士しか足し算や引き算はできません。
具体的に見てみましょう。
一個ずつ見ていきましょう。この問題は問題文に単位が書いてあるのでそれぞれ代入して計算するだけです。
求めたいのは電流なので[A]か[C/s]となるはずです。
- \(\frac{m^2\cdot m^2/(Vs)\cdot V}{1/m^3\cdot C\cdot m}=\frac{m^6}{Cs}\)
- \(\frac{m^2\cdot 1/m^3\cdot C\cdot V}{m^2/(Vs)\cdot m}=\frac{CV^2s}{m^4}\)
- \(\frac{m^2\cdot 1/m^3\cdot C\cdot V^2}{m^2/(Vs)\cdot m}=\frac{CV^3s}{m^4}\)
- \(\frac{m^2\cdot m^2/(Vs) \cdot 1/m^3\cdot C\cdot V^2}{m}=CV/s\)
- \(\frac{m^2\cdot m^2/(Vs) \cdot 1/m^3\cdot C\cdot V}{m}=C/s\)
上記の結果から答えは5となります。
真面目に計算するなら単位長さ辺り\(q\sigma S\)の電荷が存在し、それが\(v=\mu_nE=\mu_nV/l\)の速さで移動するので電流は\(q\sigma S v=\frac{S\mu_n \sigma q V}{l}\)となります。
LC回路の計算結果から出てくる時定数など組み合わせで単純な単位になる物理量は予め覚えておくと良いと思います。また、指数関数の方の上やlogの中は必ず無次元量(単位なし)になります。
ざっくりと計算する
多肢選択問題の場合、細かい数字まで合わなくても答えが出せることも多いです。
厳密な計算は求めずに\(\pi=3.14\cdots , \pi^2=9.86\cdots\)などは3や10として計算すると時間を省略できます。
よく使うのはこの辺りでしょうか。
中途半端な計算結果となった問題から見直す
少しメタ的なテクニックですが、平方根があるような問題や小数が入っていて面倒くさい問題は往々にして4や16のように暗算で計算できるようなキリのいい数字になっていることが多いです。
意地悪な問題作成者がわざと中途半端にすることもあるかもしれませんが、計算結果が中途半端な場合に計算ミスを疑うことは限られた時間を有効に使う手段となります。
消去法
よくある試験テクニックですが、有用なので紹介しておきます。
特に1陸技の法規などで有効です。すべてマークシートなので間違っている選択肢を1つや正しい選択肢を1つ選択する問題も当然出ます。
この手の問題は消去法で解いたほうが確実です。
また、無線工学でもA,B,Cの計算結果の組み合わせを選ぶ問題があります。この種類の問題は消去法を使えば2つ分かれば答えられる問題も多いので積極的に使いましょう
暗記
あまりオススメはしませんが、直前では暗記という手も使えます。
特によく出る形式の問題は答えの式の形ごと覚えてしまいしょう。
例えば対称性を使って抵抗を合成抵抗を求める問題などはどんな形の答えになるか覚えていると試験で自分の計算結果に「違和感」を覚えることができます。
こういうときはたいてい間違っています。試験時間を節約するために活用しましょう。
まとめ
必ずしも万能なテクニックではありませんが、限られた試験時間を有効に使うためには有効なテクニックです。
試験を受けるのは合格するためです。いくら頑張って勉強しても本番で力が出せなければ意味がありません。
知っているのと知らないのとでギリギリ落ちたとならないために頭の片隅においておいていただければ幸いです。
もうすぐ1陸技の臨時試験です。受験する人は頑張ってください。
第一級陸上無線技術士の勉強法についても紹介しています。
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