R.4.1 無線工学A(1回目) A-16

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R4年1月1回目 無線工学A A-16
A
まず、(1)で与えられた式を扱いやすい形に書き直しましょう。 ここでは連立方程式を行列を使って書き下します。 \[ \begin{pmatrix} y_1(t) \\ y_2(t) \\ \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} h_{11} & h_{12} \\ h_{21} & h_{22} \\ \end{pmatrix} \begin{pmatrix} s_1(t) \\ s_2(t) \\ \end{pmatrix} + \begin{pmatrix} n_1(t) \\ n_2(t) \\ \end{pmatrix} \] これを次のように表記することにします。 \[ \vec{y}=H\vec{s}+\vec{n} \] 推定値$\vec{\tilde{s}}$が$\vec{s}$と一致するようにウエイトを決めます。 ウエイトの行列を$W$とすると \[ \vec{\tilde{s}}=W\vec{y}=WH\vec{s}+W\vec{n} \] と表せます。 一旦、雑音を無視すると$W$が$H$の逆行列である必要があります。 $H$の逆行列を計算すると \[ W= \frac{1}{h_{11}h_{22}-h_{12}h_{21}} \begin{pmatrix} h_{22} & -h_{12} \\ -h_{21} & h_{11} \\ \end{pmatrix} \] となります。 そのため、Aには$w_{s1,1}=\frac{h_{22}}{h_{11}h_{22}-h_{12}h_{21}}$となります。B
Aの結果からも分かる通り、雑音を計算に入れていないので、$W\vec{n}$が残ります。 $W$は$H$の逆行列なので、雑音が増幅されることがあります。 そのため、Bには「雑音強調」が入ります。 以上から答えは1です。R.4.1 無線工学A(1回目) A-17

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R4年1月1回目 無線工学A A-17
A
電波法で全輻射電力の99%が含まれる周波数帯幅と定義されています。 そのため、Aには「99」が入ります。B,C
占有周波数帯域に全電力の99%が含まれるので、下側から積算して全電力の0.5%となる周波数が占有周波数帯域の下限の周波数となります。上限も同様です。 占有帯域幅は上限から下限の周波数を引けばいいので$f_2-f_1$となります。 そのため、Bには「0.5」、Cには「$f_2-f_1$」が入ります。 以上から答えは4です。R.4.1 無線工学A(1回目) A-18

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R4年1月1回目 無線工学A A-18
R.4.1 無線工学A(1回目) A-19

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R4年1月1回目 無線工学A A-19
R.4.1 無線工学A(1回目) A-20

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R4年1月1回目 無線工学A A-20
A
Aは$a_2=0$の時の$S_{11}$がどうなるか聞かれています。 単純に$a_2=0$を代入すれば$b_1=S_{11}a_1$となるので、$S_{11}=b_1/a_1$となります。 そのため、Aには$b_1/a_1$が入ります。B
$R_L$の表式から$R_L=-20\log |S_{11}|$なので、$b_1$が大きくなるほど$R_L$は小さくなります。 そのため、Bには「小さく」が入ります。C
Aと同様に解けば$S_{21}=b_2/a_1$となります。 そのため、Cには$b_2/a_1$が入ります。 以上から答えは2です。まとめ
今回は先月行われた令和4年1月1回目の1陸技の無線工学AのA-16~20を解いてみました。 無線工学Aでも計算問題は何問か出題されます。 面倒なものから簡単なものまでいろいろですが、取りこぼしの内容に対策しておきましょう。 勉強法 第一級陸上無線技術士の勉強法とおすすめ参考書参考文献
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電磁気学をちゃんと学びたい人向け
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