書き始めの動機
今後不定期で無線従事者資格で扱われる技術的なトピックについての解説記事をシリーズ書いていこうと考えている。
私自身第一級陸上無線技術士を持っているが、この受験の時はかなり苦労した経験がある。合格するだけなら過去問を数年分解けば出題傾向や解き方が身につくのでそれほど難しい資格ではない。しかし、内容を理解したうえで合格しようとすると分量が多くかなり大変である。特に私が苦労したのは参考書に計算結果の式だけ出てきてなんでそうなるのか、この式はどんな意味なのかということが省かれていることが多く、自分で計算して納得するというプロセスで勉強するのはかなり効率が悪かったように思う。(その分身にはなったが)
そこで似たような悩みを持つ人も多いだろうし、すでに合格から5年が経過し記憶が薄れてきているので復習もかねて書いていきたいと思う。
本シリーズの立ち位置
私は今はメーカーで技術屋をやっているが、大学・大学院と物理学を学んでいた。そのせいもあってか参考書に出てきた式では物足りないと感じたことは多かった。
そこで私が書くものとしては電磁気学と無線工学の中間くらいの立場で第一級陸上無線技術士の出題範囲を題材に参考書の行間を埋めるような記事を目指していきたいと思う。この資格で無線従事者資格の無線工学は網羅されるはずなのでそれより下の資格を目指している人の参考にもなると考えている。
合格することより、理解することに重点を置いていきたいので脱線や横道にそれることも多々あるかもしれない。必要な部分だけ参考にしていただき理解の一助としていただければ幸いである。
今後の方針
先日趣味丸出しの電磁波についての導出を書いてみたが、さすがにいきなりMaxwell方程式から出すと難易度が爆上げになってしまったと反省している。
当面は無線工学の基礎の範囲内の電気物理から入り、無線工学BのMaxwell方程式それぞれについて深掘りし、アンテナや電波伝搬のトピックについて書いていきたいと思う(失踪しなければ)。
個人的にはこの辺が一番面白い所だと思うのでお付き合いいただければ幸いである。そのあとの予定は未定だが、無線工学Aや扱わなかったトピックについて触っていこうと思う。回路周りのことはほかの人がきれいにまとめてそうな気がするので私はもっとミクロなところか攻めてみたい気はする。
本編第一回
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