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【過去問解説】令和5年1月の1陸技試験問題を解いてみた(R5.1 1回目 無線工学A A-6~A-10)

1陸技

令和5年1月の1陸技の試験1回目の無線工学AのA-6~10の問題について解説します。

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R.5.1 無線工学A(1回目) A-6

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年1月1回目 無線工学A A-6

シングルスーパーヘテロダイン受信機の影像周波数(イメージ周波数)に関する問題です。

影像周波数はスーパーヘテロダイン受信機の構成上、中間周波数と同じ周波数が発生する周波数です。

局部発振器の周波数をfLO、受信周波数をfR、中間周波数をfIFとすると fLO=fR±fIF の関係があります。

問題ではfLO<fRとなっているのでfLO=fRfIFを考えましょう。

スーパーヘテロダイン受信機では局部発振器の信号と希望の受信周波数の信号を乗算して中間周波数に変換します。 そのため、希望の周波数と同様に中間周波数に変換されてしまう周波数の信号は妨害波となります。 このような周波数が影像周波数(イメージ周波数)です。

局部発振器の周波数によって中間周波数に変換される周波数fMfM=fLO±fIF です。 このうちfLO+fIFは受信周波数fRです。

このことから影像周波数は fIM=fLOfIF=fR2fIF となります。

この結果に問題文中の値を代入すると fIM=28002×455=1890[MHz] となります。

以上から答えは5です。

局部発振器の周波数が受信周波数より高い時も同様に考えて fIM=fR+2fIF となります。

R.5.1 無線工学A(1回目) A-7

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年1月1回目 無線工学A A-7

周波数変調波のS/N改善係数を計算する問題です。

計算式が問題で与えられており、そこに出てくる変数のうちfd以外はすべて問題文中に記載されているので、実質的にはfdを求めれば答えが出せます。

fdは変調指数と最高変調周波数から求められます。 m=fdfp なので、 fd=mfp=12[kHz] です。

上記の結果をIの式に代入すると I=10log10{3f2dB/(2f3p)}=10log{23×3×10}=10{0.9+0.5+1}=24[dB] となります。

以上から答えは5です。

R.5.1 無線工学A(1回目) A-8

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年1月1回目 無線工学A A-8

逆変調形搬送波再生回路に関する問題です。

A

I軸に乗算されるのはcosωctなので、Aにはcosωctが入ります。

B,C

位相がϕ=3π/4なので、(1)の文から”I,Q”=”0,1″です。

そのため、I成分は0[rad]、Q成分はπ[rad]シフトする逆変調をすることになります。

その結果Bにはcos(3π/4)、Cにはcos(π/4)=cos(π/4)が入ります。

以上から答えは1です。

R.5.1 無線工学A(1回目) A-9

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年1月1回目 無線工学A A-9

整流回路のリプル率γ、電圧変動率δ、整流効率ηの公式を答える問題です。

公式を使って実際に計算する問題が令和4年1月2回目のA-10で出題されています。

下記の記事も参考にしてください。

【過去問解説】令和4年1月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.1 2回目 無線工学A A-6~A-10)
1陸技令和4年1月の無線工学A(2回目)の問題を解いてみました。今回はA-6~10です。

リプル率γ

まず、リプル率は直流成分に対する交流成分の割合なので γ=(ir/IDC)×100[%] となります。

電圧変動率δ

電源に対して負荷をかけると内部抵抗等の影響により、無負荷時と比べて出力電圧が小さくなります。 この変動を定量化したのが電圧変動率です。

定格電圧に対してどれくらい電圧が変動するか分かればいいので、 δ={(VOVn)/Vn}×100[%] となります。

整流効率η

整流効率は供給電力に対する出力電力の比です。 そのため、 η=P2/P1×100[%] です。

以上から答えは3です。

R.5.1 無線工学A(1回目) A-10

出典:公益財団法人 日本無線協会 第一級陸上無線技術士 R5年1月1回目 無線工学A A-10

鉛蓄電池の充電方法に関する問題です。

類似問題が令和4年7月2回目のA-9で出題されています。

こちらの記事もご参照ください。

【過去問解説】令和4年7月の1陸技試験問題を解いてみた(R4.7 2回目 無線工学A A-6~A-10)
1陸技令和4年7月の無線工A(2回目)の問題を解いてみました。今回はA-6~10です。

A

(1)は定電流・定電圧充電に関する記述になっています。

そのため、Aには「定電流・定電圧」が入ります。

B

(2)は初期はほぼ一定電流、終期は所定値以下にするので、準定電流充電の事です。

そのため、Bには「準定電流」が入ります。

C

(3)はトリクル充電に関する記述です。

そのため、Cには「トリクル」が入ります。

D

(4)は浮動充電に関する記述です。

そのため、Dには「浮動」が入ります。

以上から答えは5です。

まとめ

今回は令和5年1月の無線工学A(1回目)の試験A-6~A-10の問題について解説しました。 この付近の問題は計算問題が多く出題されます。 計算自体は難しくないですが、面倒な計算の場合は後回しにするのも一つの手です。

勉強法 第一級陸上無線技術士の勉強法とおすすめ参考書

参考文献

電磁気学をちゃんと学びたい人向け

上の難易度が高い人

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