令和6年1月の一陸技の試験の無線工学BのB-1~5の問題について解説します。
R.6.7 無線工学B B-1
散乱断面積に関する問題です。
この問題は全く同じ問題が令和3年1月1回目B-1や令和4年1月1回目B-1で出題されています。
下記の記事をご参照ください。
令和3年1月1回目B-1
令和4年1月1回目B-1
答えは
- ア:6.分極
- イ:7.$p_s/p_i$
- ウ:3.全方向に無指向性
- エ:4.後方
- エ:5.$\pi r^2$
R.6.7 無線工学B B-2
ベーテ孔方向性結合器に関する問題です。
この問題は同様の問題が過去に何度か出題されています。
令和3年1月1回目B-2
令和4年7月1回目B-2
令和5年7月2回目A-9
ア
主導波管と副導波管はE面ではなくH面を重ね合わせます。
そのため、アは誤りで2です。
イ
この文は電界と磁界の関係が逆で電界結合した電磁波は副導波管内を両方向に進み、磁界結合した電磁波一方向に進みます。
そのため、イは誤りで2です。
ウ
ウは正しい記述なので1です。
エ
エは正しい記述なので1です。
オ
磁界結合した電磁波の大きさは$\cos \theta $にほぼ比例します。
そのため、オは誤りで2です。
R.6.7 無線工学B B-3
マイクロストリップアンテナに関する問題です。
この問題は同様の問題が過去に何度か出題されています。
下記の記事をご参照ください。
令和3年7月2回目B-3
令和4年7月2回目B-3
令和5年1月2回目A-10
空欄の位置や文字の定義が違います。
ア
マイクロストリップアンテナでは放射板と地板の間に給電します。
そのため、アには6.「地板」が入ります。
この空欄は過去問でも同様に出題されています。
イ
図2の上下にある磁流は逆方向なので互いに打ち消しあいます。 そのため、放射に寄与する磁流は左右の$M_1$と$M_4$です。
イには7.「$M_1$と$M_4$」が入ります。
過去問とは磁流の文字の定義が違うので注意しましょう。
ウ
マイクロストリップアンテナの指向性は図で言うとZ軸方向の単一指向性になります。
そのため、ウには3.「Z」が入ります。
エ、オ
マイクロストリップアンテナの帯域幅は厚さや幅が広くなるほど共振できる周波数が増えます。
そのため、エには4.「厚い」、オには10.「広いほど」が入ります。
R.6.7 無線工学B B-4
SHFやEHFの伝搬に関する問題です。
この問題は同様の問題が過去に何度か出題されています。 過去問では穴埋め形式ですが、今回は正誤問題になっています。
下記の記事をご参照ください。
令和3年1月1回目B-4
令和4年7月1回目B-4
令和5年7月2回目B-4
ア
この記述は正しいので答えは1です。
イ
波長に比べて十分小さい水滴による減衰は主に吸収なので前半は正しいです。 後半に記載されている周波数による違いが誤っていて周波数が高くなるほど増加します。
そのため、イは誤りで答えは2です。
ウ
この記述は正しいので答えは1です。
エ
この記述は正しいので答えは1です。
オ
この記述は正しいので答えは1です。
R.6.7 無線工学B B-5
電界や磁界の遮へいに関する問題です。
この問題は全く同じ問題が令和4年7月2回目B-5で出題されています。
下記の記事をご参照ください。
答えは
- ア:1.「電界」
- イ:2.「透磁率」
- ウ:8.「高周波電流」
- エ:4.「アルミニウム」
- オ:10.「小さく」
です。
まとめ
今回は令和6年7月の無線工学Bの試験B-1~B-5の問題について解説しました。 B問題では毎回過去問から多くの問題が出題されています。 空欄の位置が違ったり、文字が違ったりすることも多いので注意深く問題を読みましょう。
参考文献
電磁気学をちゃんと学びたい人向け
上の難易度が高い人
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